こんにちは、あきです。
社会不安障害であることを親に相談できない方や周りに知られるのが恥ずかしいという方は結構おられると思います。
自分の恥ずかしい姿や人と違うところを家族や周りの人に相談することはすごく勇気のいることだし、なかなかすぐには受け入れてもらえません。
僕は小学生の頃からどんな人であっても怖いと感じることが多く、中学1年生の頃に初めて社会不安障害の症状を自覚しました。
最初は社会不安障害という病名すら知らないし、自分の中で何が起きているのかも分からなくて結構混乱してしまうものです。
社会不安障害であることを親に相談できないどころか、自分自身でも以下のような症状は最初はなかなか受け入れがたいです。
- 学校へ行くことが怖い
- 人前で食事をすることができない
- 人前を歩くことができない
- 手足が震える
- 顔が赤くなる
- 大量の汗をかく
- 心臓がドキドキする
- 吐き気がする(人ごみに連れていかれて「気持ち悪い」と言うと当然怒られる)
正直、社会不安障害のこんな症状を抱えている自分が恥ずかしかったし、周りと同じことができない自分が異常だと思っていたので、親に相談できないし周りにも知られないように必死で隠していました。
仮に、「怖くて学校に行くことができない」なんて言っても、ほとんどの親や健康な人は子供の気持ちを理解することなく「いいから学校へ行け」と言うと思います。
「みんな普通に学校に行っているのに、なんでお前はそれができないんだ」と。
親や周りの人の多くは社会不安障害の症状を体験したことがなく、どんなものかも分からないわけですから、「理解されないこと」「親に相談できないこと」はむしろ当然のことだと思ってしまいます。
自分にとって信じられないことや理解できないことを「分かった」とすぐに受け入れることは無理ですよね…。
あとはいじめなんかでも、いじめられっ子の方が被害者なのに親や先生に「自分はいじめられていて苦しい」なんて中々相談できないものです。
僕が中学生の時に両親から「お前、いじめられてないだろうな」とか「なんですっと起きて学校に行くことができないんだ」と常に責められていました。
今思うと、両親自身も僕がそんな人間(社会不安障害、いじめを受けている)という事実をどうしても受け入れたくなかったんだと思っています。
僕自身が「なんで自分だけ周りの人と違うのか」と責めて、社会不安障害を受け入れようとしないのと同じように、両親も「うちの子に限ってそんなことはない」と思い込もうとしていたと思います。
この状態では、社会不安障害であることを親に相談することは中々難しいです。
【対人恐怖症】社会不安障害であることを親に相談できない方へ
少なくとも僕が中学生から高校生の頃までは社会不安障害を理解してもらえることはなく、自分でも病気だと気付くことなく親に相談できないで毎日必死に学校に通っていました。
大学生になってようやく自分自身が「対人恐怖症」というキーワードにたどり着き、少しずつ親に「自分はこういう病気かもしれない」ということを相談してはまともに受け入れられず…、ということを繰り返してきました。
- 対人恐怖症
- 社会不安障害
- 社交不安障害
僕が知る限りではこの3つの呼び方をされますが、初めて行った心療内科で「対人恐怖症」という名前は少し前の言い方だとドヤ顔で言われたので、今では「社会不安障害」と呼んでいます。
最近では「社交不安障害」と言われることの方が多いイメージがありますが、僕は「社会不安障害」の方が言いやすいので、そう言っています。
現在僕は27歳ですが、今では両親には社会不安障害であるということを少しは受け入れられつつあり、何かある度にこまめに相談できています。
引っ越しの都合で2019年の6月から病院と先生が変わりましたが、重度の社会不安障害である僕の恥ずかしい症状も、全て詳細に話しています。
ちなみに他の記事でも書いていますが、僕が割と恥ずかしいと思う症状は以下のようなものです。
- 人前で食べたり飲んだりするときに首から上がブルブルと震えて口まで運ぶことができない。←すごい挙動不審に見える、体が硬直して食べることができなくなる
- 角を曲がるときに、人が向かい側から曲がってくると分かっていたり、結構離れた距離にいても、人が角から曲がってきたらビクッとなり、首から上がブルブルと震え、動けなくなる。←これも結構挙動不審で変な目で見られる
今でも親と話したくなくなる時や恐怖を感じることなんかもあったりしますが、割とほとんどのことはいつでも話せる状態なので、ここに至るまでについてを詳細に書いていきたいと思います。
親も自分のことで精一杯なので、社会不安障害であることをなかなか相談できない状況にある
どの親でもそうだと思いますが、当時の僕の両親が関心を持つことと言えば、
- 友達はいるのか
- その友達はどんな子なのか
- ちゃんと勉強はしているのか
- テストでいい点を取ってきたか(いい点を取っても褒められることはない)
- 進路は決まったのか
- 志望する高校、大学には受かりそうか
ということばかりでした。
先ほども「いじめ」の例を出しましたが、親も先生も一番の関心ごとは
- 子供の成績(将来への心配)
- 生活態度(親や周りの人に迷惑をかけないか)
- 他の人と同じようにちゃんと学校に通っているか(世間体)
といったように、手のかからない子供であるかというところがほとんどだと思うので、「いじめを受けている」「外に出るのが怖い」なんて言ったとしても軽くあしらわれてしまうことの方が多いと思います。(少なくとも僕はそうでした)
「みんなだって頑張って学校や会社に行ってるんだ」「お前がなんか悪いことしたんじゃないか」と。
子供の頃というのは大人を過大評価し過ぎて、「大人は何でもできる」とか「なんとかしてくれる」と思い込みがちですが…。
今思うと大人は大人で大変なことが多かったはずなのに、「大人に言えばなんとかしてくれるはずなのに、何もしてくれない」と思っていた身勝手な自分を本当に反省しています…。
大人であっても子供と同じ完璧ではない「人間」ですし、家庭内でも職場でも役目があり背負う責任も多いので、なかなか子供の精神状態まで面倒を見ることは本当に難しいことだと思います。
僕自身が親になったとき、少なくとも社会不安障害という病気になっていなかったら、自分の子供が「学校に行くのが怖い」とか「いじめに遭っている」と言われても大多数の親と同じような反応をしてしまうと思います。
しかし、子供のことを嫌いな親はいない(むしろ大切に思っている親がほとんど)と思うので、真剣な表情で何度も相談を持ち掛ければ少しずつ理解を示してくれると思います。
どのくらい理解してくれるかは親や本人の伝え方によると思いますが、まずは自分なりに精一杯伝えることが大切なのかなと思います。
社会不安障害であることを相談できた現在の生活【親の様子など】
両親は僕が社会不安障害という病気で、どうやら人が怖いらしいというのは分かってくれていると思います。
家族で外出するときに「具合はどう?」「外に出れそう?」なんて気の利いたことを言うわけではありませんが、飲食店内や電車での僕が座る位置は常に気を使ってくれます。
飲食店に入ったときに、自由に席を選べる場合には、「どこの席がいい?」と僕に聞いてくれます。
そして、席を選んだら、一番奥の席にしてくれます。
(母がパニック障害なので、母が手前の席じゃないとダメということもありますが)
電車に乗るときには、なるべく人の少ないところを選んで、僕を人のいない端っこの席に座らせてくれます。
こういったことも、僕が家族や病院の先生に症状を相談することを重ね、それを両親が少しずつ理解してくれているおかげだと思っています。
両親にも常に言われていることですが、言わないと分かってもらえないです。
社会不安障害であることを親に言えない、相談できないというのは痛いほど分かりますが、「相談しては理解されず、でも繰り返していくことで少しずつ理解されていく」ということを続けていくほかに道はないように思います。(現状は)
角を曲がるときに恐怖を感じることや、お店の中で商品を選んでいるときなどに人が近くに来ると動けなくなってしまうこともあまり両親に話していなかったみたいで、「ちゃんとその時に言ってちょうだい」と言われます。
一応何度か話したはずではいたのですが、やっぱり親と言えども人間ですから、何度も繰り返し言わないと覚えてもらえません。
外でもほとんどの場合そうですが、僕に対して家の中でもほとんど普通に接しています。
社会不安障害だからといって、家族が余計なことをしたり、気を遣ったりする必要はないと思います。
ただ、必要なときには協力や相談に乗ってもらうことが必要なので、そういったどうしても必要なことは僕から言ってしてもらっています。
社会不安障害患者の家族は何か特別なことをしなければいけないということはありませんが、本人が口を開いた時にすぐに対応(協力、相談)してくれるだけでもすごく大きな助けになります。
両親は僕が学生時代の頃はあまり話を聞いてくれていた印象がありませんが、僕が23歳になったくらいの頃からは、僕が口を開いたらすぐに耳を傾けてくれるようになったと思います。
- 僕自身が社会不安障害という病気かもしれないということを打ち明けた
- 病院で社会不安障害だという診断を受けた
- 両親が少しずつ理解しようとした、相談を聞こうとした
- 僕自身も症状や何かあったときにはそれを相談しようとした
- 病院で症状を話し、薬が出され、薬が変わった場合にはその薬になってから体調の変化はどうかを話す(聞く)
3~5が繰り返されてきたことによって両親は僕の症状を理解し、それに対してできる限りのことをしてくれました。
そういったことが積み重なったことによって、僕自身もより話しやすくなってきたと思います。
お互いに敬遠しあうのではなく、お互いがしっかり話し合うことで良い循環が生まれてくるのかなと思います。
社会不安障害であることを親に相談できない以前の問題だった中学時代…
中学生と高校生の頃は「社会不安障害」という病気があることを知らなかったので、正確には「人前で食事ができない」「外に出るのが怖い」「人前を歩くのが怖い」という症状を親に打ち明けるかどうかという話ですが…。
当時はなかなか難しかったと思います。
中学生の頃は、僕が朝なかなか起きないこともあり、毎朝母に怒られていました。
そして、そのことをほぼ毎日父に報告され、二人に毎晩怒られていました。
小学校の高学年から中学生の頃まで、よく寝る前に怒られていて、眠いのに寝かせてもらえないということが多かった記憶があります…。
他のことでも怒られていたと思いますが、勉強が全然できなかったので、テストや受験シーズンのときにはよくそのことで怒られていました。
「次回のテストで点数を上げるためにどうするんだ」とか「どこの高校を受験するんだ」といったことにばかり目が向いていたと思います。
どの家庭でも当たり前と言えば当たり前なのかもしれないですが、うちの場合は結構それが酷く、母がヒステリックになって怒ることが多かったです。
母は今はうつ病ではないと思うのですが、当時はパニック障害とうつ病を患っており、仕事に行ったり頻繁にパチンコに行ったりしていたので、精神状態がボロボロだったと思います。
受験勉強している時にパチンコで夜遅くに帰ってきた母に当たられたり、お金を貸したりなどして僕も精神的には結構キツかったです(;^ω^)
そんな状態だったし、僕は良くお腹が痛くなり学校を休むことが他の人より多かったので、父に「学校に行きたくない理由があるのか!」「いじめられてるんじゃないだろうな!」と責められることが多かったので、人前で食事ができないことや人前を歩くのが怖いということを親になかなか相談できないでいました。
当時は僕が話し始めても、なかなか耳を傾けてくれる様子も無かったので、「どうせ話しても無駄だ」「何言っても否定されるだけだ」という思考が僕の頭の中でグルグルと回っていました。
毎日普通に学校で生活をすることさえも苦痛でしたが、そんな自分の気持ちに嘘をついて過ごしていました。
しかし今思うと、両親と何度ケンカすることになってでも自分の正直な気持ちは話しても良かったのかなと思っています。
(どうなっていたかは分かりませんが。)
今でさえ両親とケンカになったりすることもよくありますが、本音で話せるからこそ家族らしくいられるような気もします。
社会不安障害は命に直接関わらない病気だから理解されないし、相談もできない【本人は超辛い】

医学が進歩したことによって、ガンや心疾患のような直接死に至る病気以外でも、ニキビや風邪でも診察を受けられるようになりました。(保険が適用される)
去年ぐらいにニキビがすごく酷くなってしまったので、初めてニキビで皮膚科に行きましたが、ニキビは病気の部類に入るらしいのでニキビの薬は保険が適用されることを初めて知りました。
明らかに僕の食生活が悪かったのでニキビが酷くなったのですが、顔が痛いほどで、病院というものをあまり信じていない父に相談しても「ほっとけば治るだろ」と言われていました…。
実際に病院へ行き、明細書を見せて「ニキビは病気だから保険が適用されるらしいよ」と言うと、「そうなのか!」と驚いていました。
父が10代20代の頃にはニキビに対して医学的に適切な処置がなされていなかったのかもしれませんが、今は病気と認められています。
皮膚科に行けばそれなりに処置をしてもらえるので、時代が「あるべき姿」に追いついてきたのかなと思っています。
心療内科や精神科でも同じく、社会不安障害やうつ病、発達障害などの死に至らないものでも病気と認められています。
世間的にはまだまだ認知されていないものが多いですが…。
精神医学以外の分野でのお医者さんの中には、「心の病気なんてものはない。何でも病名を付ければいいってもんじゃない。」なんてことを言う人もいます。
僕が積極的に発信している「いじめ問題」と同じく、特に心の病気の場合は「本人がどれだけ苦しんでいるか」ということが、病気であるか病気ではないかの基準になると思います。
対人関係において誰でも悩みは抱えていると思うし、辛いと感じることもあると思います。
しかし、日常生活を送っていて常に苦しくそれが長期に渡って続き、生活に支障が出てしまうようであれば病気であると言えます。
苦しみを放置することは病気の悪化へと繋がります。
「なんとか我慢できるから大丈夫」「ちゃんと学校(または会社)へ行っているから大丈夫」なんていうのは本当に危険だと思っていて、無理をすればするほど病気は悪化します。
あがり症や内気は僕のような社会不安障害患者からすると、正直大した症状ではないと思ってしまいますが、それさえも軽視していいものとは思えないです。
精神的な病気は目では見えないもので、上でも述べたように「本人がどれだけ苦しんでいるか」が病気であるかどうかの基準になるので、周りの人からは病気であるかはっきり言って分かりません。
社会不安障害などの心の病気になってしまった本人が、直接身近な人や病院の先生に伝えなければ病気であるということが認められず、認められないということは適切な処置がなされないので、どんどん悪化していきます。
ただ、「軽くて病気とは言えないもの」と「重いもので病気と言えるもの」の境界線がはっきりとしないのが心の病気の一番厄介なところで、特に現状グレーゾーンにいる人はお医者さんでさえも結構判断が難しいと思います。
多くの人の前で発表をするときに緊張する人は心療内科で診察してもらう必要はないと思いますが、「人が怖くて家から出られない」という人や「怖くて電話に出られない」という人は心療内科で見てもらうべきだと思います。
しかし、心の病気というのは先ほども言った通り厄介で、グレーゾーンに入っている人をどうするべきかが結構難しいところです。
結局のところ、社会不安障害の症状の程度はどうであれ、本人が苦しくて日常生活にも支障が出る(もしくは出そうなくらい)であれば、堂々と心療内科へ行って診察してもらうべきだし、せめて家族も時間をどれだけかけてでも受け入れていくべきだと思います。
元々内気な性格だからとか、人が苦手だからとかで周りの人も済まさないで、少しでもおかしいと思ったら病院へ連れていくことを考えたり、できること限りのことは協力することが大切だと思います。
どうしても言ってしまいそうになるかもしれませんが、「そのうちよくなるよ」なんてなんの根拠もないアドバイスや医者の指導で症状が悪化してしまうというケースも少なくないそうなので、注意が必要かもしれません。
はじめまして。
私の妹も社会不安障害です。
妹はもう20代後半になりますが、ほとんど働かないまま生きてきました。
小学校高学年の頃から学校に行かなくなり(そのぐらいで両親は別居→離婚)、行ったとしても保健室。中学校も同じような状態で、高校は定時制に通う予定でしたが入学2日目で断念し、退学。それ以降は1年ほどバイトが続いたことはありましたが、ほとんど働かないまま生きています。
今までずっと半年に一度ぐらいは妹にきつく将来どうするつもりなのか、働く気はないのかと詰め寄っていました。
半年前ほど前に妹に「いい加減働きなさい」と投げかけたときに妹から泣きながら告白されました。
「多分私は社会不安障害だと思う。テレビの特集とか見ながら多分そうだと思って、お母さんについてきてもらって病院にも行ったこともある。でもその病院では先生から「そんなことで来たの?」と鼻で笑われて、本当に苦しかった。すごい頑張って勇気を出してお母さんに告白してすごい苦しかったけど病院に行ったのにそんな言われ方してほんとに苦しかった。自分でも変だと思うけど、お姉ちゃん達家族からの電話でさえ少し緊張する。着信が鳴るとどきどきしてくる。自分でもなんとかしないとて思ってるけどもう病院も怖くて行けない」
と告白されました。
それからは何度か病院へ一緒に行こう。ちゃんと付き添うから、合う先生を見つけよう。と話したこともありますが、本人は最初の病院でのことがトラウマになっているようで、「病院は行きたくない。ちゃんと働くから」の一点張りです。
最近もバイトが見つかり、初日は行けたものの、二日目にはいきたくない。行けない。怖いと泣きながら連絡が来ました。
その時話している中で、まずは夜間の清掃とかで働くことに慣れることからしていきたい。だから病院だけは行きたくないの一点張りです。
本人が一番辛いのは100も承知です。
ですが、根本的な解決(病院に楽にしていく)をしないことには意味がないと思っています。
この考えも、アキさんや妹からしたらそういう経験をしたことないからこその綺麗事でしょうか?
どういう言い方をすれば病院に行く気になってくれるでしょうか?
また私たち家族はどうしてあげれば本人が楽になるでしょうか?
初めてのメッセージなのにいきなり相談になってしまいすみません。
どこに相談したら一番いいのか分からず、アキさんのブログを見つけ思わず書いております。
当事者の気持ちは同じ立場になった人しかわからないため、不躾なことは重々承知です。
ですがぜひ教えていただきたいです。
お返事お待ちしています。