社会不安障害

【対人恐怖症】社会不安障害が理解されない理由と対策について【基本的に分かってもらえない】

こんにちは、あきです。

僕は12歳の頃から社会不安障害(対人恐怖症)に悩まされています。

ハッキリ言って社会不安障害を理解できる人は、現状では圧倒的に少ないように感じます。

ほぼほぼ理解されないです。

あき
あき
大体、「もっと積極的になれ」とか「甘えてるだけだ」とか「パソコンのし過ぎだ」とか的外れなことを言われるだけ

社会不安障害はあがり症や内気と一緒にされやすいし、誰でも人間関係の悩みはあるので、その人の性格や甘えだと思われがちです。

社会不安障害に限らずパニック障害やうつ病の方もそうですが、自分の病気をわかってもらえないことは本当に辛いことだと思います。

長年、社会不安障害という病気を理解してもらえなかった僕ですが、ここ数年でようやく両親には受け入れられつつあるように思います。

しかし、一緒に過ごしてきた家族ですら自分が体験したことのない病気を受け入れるまでに、多くの時間や話し合いが必要になってくるので、親しい人以外に社会不安障害を分かってもらうことは現状では不可能かなと考えています。

パニック障害である母にすら数年前までは社会不安障害を理解してもらえなかったし、今でも僕がどういった状況で恐怖や不安を感じるか、それがどれだけ辛いことかなんて全ては理解していないと思います。

反対に、社会不安障害である僕が母のパニック障害の辛さを全て理解しているわけではないです。

ただ、僕が小さい頃から母がパニック障害という病気だということを聞かされていたので、割とすんなり受け入れられた方だと思います。

僕が個人的に思うことですが、社会不安障害を含め、心の病気を理解できないことは問題ではないと思っています。

本当に問題なのは、社会不安障害を含め、「心の病気を理解しようとしない」ということにあると思います。

絶対に社会不安障害を理解されない人が悪いわけではありません。

そして、「理解しようとしない人」という人が多いこの世の中で自分自身がどう構え、できる限り周りにどう伝えていったらいいのかについて書いていこうと思います。

 

【悲報】社会不安障害が理解されない理由はコレ【分かってもらえない】

社会不安障害(対人恐怖症)が理解されない理由は、そもそも圧倒的に多くの人が日常生活に支障が出るほどの重度の社会不安障害になったことが無いからです。

自分が苦しんだことのないものに対して理解を示すのは到底難しいと思います。

あき
あき
こればっかりは苦しんだ人にしか分からないし、社会不安障害になったことのない人があーだこーだ言うべきではない( ̄▽ ̄;)

しかし、それ以外にも社会不安障害が理解されない決定的な理由があると思っているので、そのことについて書いていきます。

社会不安障害をあがり症や内気と間違えられやすい

12歳に確実に社会不安障害(対人恐怖症)の症状を自覚し、23歳くらいの頃に社会不安障害と診断された僕でも、大学1年生の頃までは「病気」とは思っていませんでした。

社会不安障害の症状は単なる性格や自分の甘えだと思って常に自分を責め続けていました。

「病気と思いたくなかった」という気持ちもあったと思います。

誰でも人前に立つと緊張したり人と話すことが億劫になることはあるものなので、ただ単に自分は甘えているだけなんじゃないかと思っていました。

しかし社会不安障害というものは、生活に支障をきたすレベルの症状に苦しめられるので、特定の場面でしか症状が現れないあがり症や内気とは全く違います

症状が多すぎるのでここでは全て書ききれないですが、社会不安障害があがり症や内気と違ってどんな症状が現れるのかについて以下に書いておきます。

あがり症と内気に関してそこまで詳しくないので説明不足でスミマセン。

社会不安障害の症状(自分の場合)

  • 外に出ようとすると極度に恐怖を感じる(心臓がバクバクする)
  • 人前で食べたり飲んだりするとき体が硬直し、首から上がブルブルと震え、普通に食事することができない(会食恐怖)
  • 人が曲がり角から出てくるとビクッとなり、首から上がブルブルと震える(急に出てきたわけでも無く、距離が離れていてもそうなります)
  • 常に人目が気になり、歩くのも立っているのもままならない(視線恐怖)
  • 相槌を打つときの「はい」という声すら発することができない
  • 怖くて電話に出ることができない(電話恐怖)
  • 電話せざるを得ないときには動悸がしたり声を出すので精一杯になる。電話が終わったあとは何日も「変に思われなかったか」と気になる
  • 連続して外出すると精神的におかしくなり、余計に人が怖くなる

あがり症

  • 自分の苦手なシチュエーション(発表や接客など)に置かれた際に強い不安を感じる(社会不安障害は外にいるどんなシチュエーションでも強い不安や恐怖を感じる)
  • 緊張や不安があっても、一度始めれば慣れて苦手なシチュエーションを乗り越えることはできる(社会不安障害は人前で発表したり人と話したり、レジで並ぶだけでもどんどん不安と恐怖が強くなっていき、酷い時にはパニックに陥る)
  • 苦手なシチュエーションが終われば、普通に生活することができる
  • 苦手なことをする機会が増えれば少しは慣れてくる(少なくとも悪化しない)

内気

  • 一人でいるのは寂しいし存在感を主張したいけどできない。無視されたくない(社会不安障害は人からバカにされたり攻撃されることを恐れているため、なるべく自分の存在を相手に認知してほしくないと思っている)
  • 人が多いところが嫌だと感じる、苦手だと感じる(社会不安障害は体が硬直したり震えたり、パニックに陥る。精神が一気に削られ、数日の間寝込むこともある)
  • 人と関わりたい気持ちの方が不安や恐怖を上回る(社会不安障害は不安や恐怖の方が人と関わりたい気持ちを上回る)

周りの人には

  • あいつは食べるのが遅い
  • あいつは何も話さない
  • あいつ挙動不審だな

などと色んな人に何度言われてきたか分からないので社会不安障害の症状を把握していない人には今すぐ理解するというのは難しいように思います。

日常生活に支障をきたしてきた自分ですら10年近く病気だとは思っていなかったし、あがり症や内気に属すると思っていました。

上記に書いた症状や、その症状によって日常生活でどんな状況に陥ってしまうかということが少しでも多くの人に理解されればいいのですが…。

あき
あき
健康な人のほとんどは、わざわざこの記事を読みには来ないですね(^^;

誰でも人間関係に悩みがあり、億劫になるときがある

誰にでも苦手な場面があり、体調の良いときや悪いときもあると思います。

誰だって自分のことで精一杯なので、社会不安障害(対人恐怖症)というものが分からない人は「誰だってそういうときがあるんだよ!」と言ってしまうかもしれません。

人それぞれ程度はどのくらいであれ、人間関係や日常生活で苦しんでいない人はいないと思います。

しかし社会不安障害の人にとって問題なのは「こういう人が苦手」「人に会いたくないときがある」ということではありません。

あき
あき
そんな生ぬるい問題じゃないんだよね

常に人が怖く、身体に異常が出てくることに問題があるのです。(動悸、手汗、震えなど)

僕が感じていることですが、実際にその病気になったことのない人や相手の気持ちを理解しようとしない人は「病名を聞いただけでその病気を判断し、結論を出そうとしている」ように思います。

パニック障害である母が勤め先で「パニック障害」であるということを話したときに以下のようなことを言われたそうです。

あ~、私もよくパニックになるよ

おばあちゃん(お母さんのお母さん)にはこのように言われたことがあるそうです。

突然何かあれば私もパニックになるよ

「乗り物や高い建物の中で体がフワフワしたり貧血状態になったり、気絶しそうになるパニック障害(母の症状)」と「何かに怯えてパニックになること」を誤解している人が結構いるそうです。

社会不安障害(対人恐怖症)である僕は実際に睡眠外来の先生にこんなことを言われました。

私やお父さんだってね、会社に行きたくないって思う時がある

最近は何でも病名を付けたがるけど、実際にはそんな病気なんてものは無いんだよ

こんな患者の気持ちや苦しみを理解しようとしないで持論を展開する奴が医者をやってるのかと憤りを覚えました。

僕が口を開けばすぐに話を遮るし、「社会不安障害」という病名を聞いただけで、上記のことを言われました。

社会不安障害というものがどんな病気でどんな症状が現れ、日常生活にどんな支障をきたしてしまうのかということを理解しようとすればこんな言葉は出てこないと思いますね。

あき
あき
社会不安障害のことを理解できないポンコツ医師に受けた診察について覚えている限り詳細に書いたので、以下の記事をご参考下さい。
【盛岡】もりおか静眠堂医院で睡眠時無呼吸症候群の検査と診察を受けた感想・口コミ【睡眠外来】もりおか静眠堂医院の口コミや睡眠時無呼吸症候群の検査内容や検査費用、検査結果の見方について非常に気になる方もいると思います。 この記事では、盛岡の睡眠外来である「もりおか静眠堂医院」で睡眠時無呼吸症候群の検査と診察を受けた率直な感想について書いていきます。 現在もりおか静眠堂医院に通おうか迷っている方や睡眠時無呼吸症候群の検査を受けようか迷っている方はぜひこの記事をご参考下さい。...

社会不安障害を含め、心の病気は見た目が普通

人が見た目で判断することはどうしようもないことですよね…。

僕みたいな27歳の見た目普通の青年が常に親と一緒にいて、できないことを代わりにやってもらっていたらただの過保護としか思われないかもしれないです。

ましてやバスの料金を支払うときに障害者手帳を見せるので、周りからしたら「健常者のくせにバス料金安くなってズルい」と思う人もいるかもしれません。

その辺のババアA
その辺のババアA
あら、いいわね。若くて健康そうなのにバス代が半額になって
あき
あき
いっぺん、この病気になってみるか!?ああん!?

もちろん、見た目が普通じゃなくても他人に気を遣うべきとは思いませんが、精神障害者のことを偏見の目で見ないくらいの最低限の知識は身に着けるべきというのが本音です。

ちなみにツイッターではこんな方がいて、すごく心が痛みました。

あき
あき
僕は頭が良さそうな見た目で今まで数多くの偏見や嫌味を言われたことがあるので、人が見た目で判断してしまうことは重々承知ですが、それでも心苦しいですね…

 

【悲報】社会不安障害は理解されないどころか、つけこまれやすい

社会不安障害(対人恐怖症)などの精神疾患は理解されないどころか、弱みにつけこまれやすい現実もあると思っています。

これに関してはあがり症や内気の人も含まれるかもしれません。

声が出せず何も言い返せないのをいいことに罪を擦り付けられる、急に叩かれるなんてことは日常茶飯事でした。

震えたり顔が赤くなったりしているところを見て優越感に浸ったり、喜んで他の人との会話のネタにする人なんかもいます。

最近では、鬱や対人恐怖症の人をターゲットにして、家にいながらでも稼げると謳って胡散臭いネットビジネス系の商材を売りつけてくる人もいるので注意が必要です

その他にも、マルチや宗教のターゲットにもなりやすいように思います。

実際に宗教の勧誘や、SNSでいかにも「マルチでしょ!」という誘いが来たことがあります。

心の病気を持っている人は元々断りずらい性格な上に、周りの人に相談できる人が少ないように思います。

それに、常に精神的に病んでいると、何かにすがりたいという気持ちが強くなりやすいです。

なので社会不安障害に限らず、精神疾患の方はできる限りでいいので周りの人に相談することが大切かなと思います。

もちろん、誰かに危害を加えられたり罪を擦り付けられた時も。

自分の力だけで断ったり物事を解決するのは限界があります。

 

社会不安障害を理解されない人はこうした方がいいと思う

家族と主治医には理解してもらえるように努める

まず、社会不安障害(対人恐怖症)という病気がどれだけ深刻なものかということを赤の他人に理解してもらえる可能性は少ないと思います。

僕は人に何かを伝えるのは下手な方ですが、家族と主治医には今の自分が説明できる限りのことは精一杯伝えているつもりです。

それでも、主治医は僕の抱えている病気がどれだけ苦しいものかというのはあまり理解していないようです。(父がそう言っていました)

しかし、理解しようとして話を聞いてくれている限り、助けになってくれる存在であることは間違いないです。

どういった薬が合うかということを考えてくれますし、考え方の癖などを指摘してくれます。

家族もまだまだ分からないことがあると思いますが、年々理解は深まっていると確信しているので、常に自分が辛いと感じたことや症状について話す価値はあると思います。

病院に通い始めるまでの僕は「言っても無駄だ」と思って諦めていましたが、家族であれば理解しようとしてくれるし、今後のためにも理解してもらうべきです。

ただ、時間は相当かかります。

他人に期待しすぎない

割とマジでお前が言うなという感じですが、他人に何かしてもらおうと期待しても無駄ですし、自分が辛くなるだけです。

自分が自分のことしか見えていないのと同様に、他人も自分のことしか見えていないです。

相手に心の病気を理解してほしい、気を遣ってほしいと思っても、親しい人でもない限り助けになってくれません

助けになってもらえなかったときの辛さが尋常じゃないので、過度な期待はしない方がいいかなという感じです。

ツイッターなんかを見ていると、自分の顔写真をあげて「ブスなのほんと辛い」とつぶやいている人たちがいます。

本当に「ブス」と言われたり批判されたら相手をブロックしたり喧嘩になったりしています。

「そんなことないよ!」という言葉を期待しているのであれば、自分を苦しめる行為にしかならないのではないかなというのが僕の考えです。

話は変わってしまいましたが…。

あき
あき
ツイッターは素晴らしい考えや情報に触れることもできますが、それと同時に理解しがたいツイートも目に入ります

他人に気を遣う義務はないから過剰に気を遣う必要はないですが、社会不安障害(対人恐怖症)の人は相手に過剰に気を使い過ぎたり、他人を気にしなさすぎる人に傷つけられやすいということがあります。

なので、社会不安障害などの心の病気に限ったことではないですが、気を遣う以前の「普通に接する(相手に危害を加えない、悪口を言わない)」ということが大切だと思います。

自分自身が病気の症状と向き合い、一番の理解者となる

まずは自分で自分のことを把握しないと家族や主治医に説明できないです。

僕が工夫していることとしては、以下のようなものがあります。

  • 生活習慣や体重を記録する(どの薬で体重が増えたかが分かる)
  • 診察のときに話すことをメモする
  • 外出した時に現れた症状や感情をメモする
  • 普段両親と何気なく話しているときにボイスレコーダーで録音する(何気なく出てきた言葉や本音から、もっと分かりやすい説明を考えられる)

僕はまだできていませんが、自分で自分の性格や病気の症状を出来る限りたくさん理解することができれば対策を練りやすいし、適切な治療方法も分かってくると思います。

何より気持ちが楽になると思います。

あき
あき
正体が見えないものには誰でも不安を感じますよね。

身近な人が社会不安障害と分かった場合、どうするべきか?

身近な人が社会不安障害(対人恐怖症)など心の病気だからといって、気を遣う必要はないと思います。

変に気を遣うのは大変だと思いますし、当事者のためにもならないと思っています。

ただ、(子供が社会不安障害になったと仮定して)今までに以下のようなことがあった場合は改善していくべきです。

  • 過剰に怒りすぎていた
  • 過度に叩いていた
  • 話を聞いていなかった(一方的に話していた)
  • 常に夫婦喧嘩をしていた

無理に気を遣って褒めたり、叱りつけてはいけないというわけではありませんが、普通に生活を共にし、病気のことについて口を開いたときは耳を傾けてもらえれば嬉しいし、気持ちも楽になります。

聞いてもらえるだけでホントに気分が違います。

社会不安障害になったばかりの方や一向に治らない方に向けて、どう向き合うべきかについての記事も書いているので、よかったら読んでみて下さい。

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