こんにちは、あきです。
引きこもりの子供に対して親としてどうすればいいのか分からないことが多いと思います。
子供が引きこもりニートで無職ともなると、親としては追い出すべきなのか放置すべきなのかどう対応していくべきなのか難しいところです。
ただ、子供が引きこもりになるのは決して親の責任ではありませんし、本人の甘えであるケースもそう多くは無いと思っています。
以下の記事でも述べていますが、引きこもりの原因として精神疾患であることも十分に考えられるので、引きこもりの解決策として根本的な原因である精神疾患を取り除いていく他にありません。
なので、何も考えずに引きこもりの子供を追い出すことや放置することは根本的な解決策とは言えません。
精神疾患を理解せずに引きこもりの子供を無理矢理外に追い出すことや放置することは、余計に引きこもりを悪化させる原因になるかもしれません。
引きこもりや精神疾患だからと言って何も気を遣う必要はありませんが、親として引きこもりの子供にどう対応すればいいかということを書いていきます。
この記事は、現在学校や仕事に通っておらず外に出れないで引きこもりをしている方やその両親(家族)に読んで頂きたいと思っています。
引きこもりの子供に対して親はどうすればいいのか?放置?追い出す?どう対応する?【解決策について】
僕自身が完全なる引きこもりかと聞かれると微妙なところなのですが、一応引きこもりニートだと思っています。
中学生の頃から社会不安障害(対人恐怖症)という病気で、対人関係において極度の恐怖を感じ、普通の社会生活を送ることができません。
それでも不登校になることはなく、大学4年生の途中までは吐き気や震え、動悸、大量の汗などに割と死ぬ気で耐えながら学校に通っていましたが、その辺りで限界を迎えて27歳の現在まで引きこもりがちな生活を送っています。
仕事をしたり友達と遊ぶということが一切なく、外に出るのは家族と買い物や病院に行くときぐらいなので、普通に引きこもりの部類に入ると思います。
ただ、「引きこもり」と言ってしまうと、テレビで報道されているような酷い症状のものを想像されると困るので、普段の僕がどんな生活を送っているタイプの引きこもりかということを一応簡単に書いておきます。
- 一日の半分をベッドの中で過ごしている(単純に不眠症です)
- 自分の部屋に籠りっきりということはない(社会不安障害の症状が酷いときはあまり家族と顔を合わせられないこともあります)
- 夜まで眠りについていなければ夜ごはんは家族と一緒に食べる(睡眠相後退症候群という一応病気のようなもので、睡眠リズムがどんどん後ろにズレていきやすいので、起きる時間が夜中とか深夜になってしまっているときは一緒にごはんを食べられません)
- 一人ではなかなか外には出れないけど、家族と一緒に週1~3回とかは出掛ける
- 何日か連続して外出すると体調を崩し(頭痛、吐き気、ストレス、倦怠感)、しばらく引きこもりになる
- 暴力とかは無い(ちょっかいは結構出すけど)
- 他の人はすごく怖いけど、家族とは割と仲が良い方
引きこもりの子供に対して両親(家族)ができること
僕としては、引きこもりの子供に対して両親は過剰なサポートなどはする必要はないと思っています。
余計なことをしてしまうとかえって逆効果かなと思います。
気の使い過ぎは本人のためにもならないし、両親も辛いと思います。
ただ、本人が引きこもりになってしまった以上は、ほとんどの場合なにかしら原因(いじめ、精神的な病気)があるはずなので、それを理解し、できる限り味方になって寄り添ってあげることは大切です。
引きこもりの子供を追い出したり放置することも良くないので、以下で述べていく親としての適切な対応をしていくことが大切になると思います。
引きこもりの子供にも普通に接する【ごくごく普通の対応】
いじめや対人関係の問題がきっかけで引きこもりになってしまった場合でも、精神疾患によって引きこもりになってしまった場合でも、腫れ物扱いをする必要はないと思います。
反対に、「どうしてそうなったんだ!」「引きこもりなんて人生終わりだぞ!」と責めることも良くありません。
引きこもりの子供や精神疾患の人に対してどう対応したらいいか分からないし、正直めんどくさいと思われるかもしれませんが、普通に接するだけでいいと思います。
普通というのは、自分が他の人と接するのと同じようにフラットに接するということです。
また、両親がケンカしていたり、「いつ学校に行くんだ」「いつ仕事するんだ」みたいな目先のことばかり言ってしまうと、誰だって親と顔を合わせたくなくて余計に自分の殻にこもってしまいます。
なので、あまりそういったことは言わず、ごくごく普通の会話をするのが一番良いかと思います。
将来のことが心配になる気持ちは分かりますが、引きこもりの原因が精神疾患である場合は地道にやっていく他ないと感じています。
引きこもりの子供が本当に精神疾患である場合は、国から「障害年金」というものを月70,000円受け取ることができるので、以下の記事もぜひ読んでみて下さい。

精神疾患ではない人が障害年金を受け取ると、生活保護と同じく「不正受給」となってしまうので、本当に精神疾患で苦しんでいる引きこもりの方や子供が引きこもりで生活に困っているという方だけご覧下さい。
障害年金の審査は病気の状態だけを見るので、生活保護のように経済面を審査されたり親戚に知れ渡るということは一切ありません。
引きこもりである子供の話をしっかり聞く
日常生活で会話をしていく中で、子供が何か相談事や頼み事、抱えている症状などについて口を開いた時には耳を傾けてほしいと思います。
これもめんどくさいと思ってしまうかもしれませんが、「人の話を聞く」ということはごくごく当たり前のことでもあるので、ぜひやってほしいと思います。
ちょっと言い方は悪いですが…。
僕の両親も唯一後悔していることですが、「あんたが学生の頃にもう少し話を聞いていれば良かった」ということです。
反対に、僕がもっと自分の話をしておくべきだったということもあります。
引きこもりになったり社会不安障害(対人恐怖症)が発症する理由は人それぞれですが、原因の一つとして、家庭環境や両親の子育てなどもあるので、以下に当てはまるものがないかご確認頂けると幸いです。
- 両親が子供に無関心
- 過剰に厳しい
- 過保護
- 子供に対して支配的
このように何か問題のある家庭は、非常に極端である場合が多いと思います。
どれも親から子への一歩通行で、双方向でのやり取りがなされていないことが問題です。
もちろん、子供が引きこもりになってしまった原因全てが家庭にあるというわけではないのですが、あくまでも一つの要因として捉えて頂ければと思います。
いじめがあった事実や精神疾患はなかなか変えられませんが、家庭環境を変えることの方がまだ現実的なことなので、変えられる部分は変えていくべきかなと思います。
僕が社会不安障害と診断されてから、両親は僕の話にすぐに耳を傾けてくれるようになりました。
病気にならないに越したことはありませんが、こうしたきっかけによって両親とのコミュニケーションが取れるようになったことはとても嬉しいことです。
話は普通に聞くだけで良くて、無理にアドバイスをする必要は特にないです。
というか、アドバイスしたり何か変に指摘したりしてしまうのはちょっと精神的に傷つけてしまう場合があるかなと思います…。
少しでもいいので、毎日話を聞くということを積み上げることによって、だんだんと子供のことが理解できると思います。
「この子は何を考えているか分からない」という状態が一番不安だと思うので、子供が口を開いた時にはしっかり耳を傾け、体調が悪そうなことに気が付いた時には「どうしたの?」と軽く聞くだけでもいいと思います。
「引きこもり」という言葉だけを聞くと誤解されやすいかもしれませんが、引きこもっている本人は決して以下のような考えで引きこもっている人ばかりではないと思います。
- 学校、会社に行くのがダルいから
- 外が暑いから(寒いから)
- 働いたら負けだと思っている
割合なんかは分かりませんが、ただの我がままで引きこもりをしている人はそんなに多くはないはず。
このようなことを言うと大変な思いをされている両親には申し訳ないのですが、引きこもりたくて引きこもっているわけではない人は、常に辛い、苦しいと感じているはずですし、家族に対してもかなり罪悪感があると思います。
精神疾患が原因で引きこもりをしているわけではない人や罪悪感を感じていない人は全く擁護できませんが。
引きこもりの原因を見つけることは難しいですが、まずは親子でしっかり話し合うことが大切です。
でも上手く話せない人の方が多いと思います。
上手く話せればもう既に自分の意思を伝えられているはずなので。
それに、自分が人と違うことを話すのは恥ずかしいし、受け入れてもらえるか不安です。
時間をかけてゆっくりと話し合っていくことが大切だと思います。
子供が親と顔も合わせられない状態であれば、病院に行かせたり外部の機関に頼ってほしいです。
間違っても、ドアを突き破って引きこもりを無理やり家から引き出すような業者には頼んではいけませんが…。
ああいったものはドアだけでなく、人の人生も壊すものなので。
病院に連れて行く
あまり自分でも気づくことができないのですが、引きこもりの人は僕のように社会不安障害(対人恐怖症)のような精神疾患で苦しんでいる場合もあります。
放置したり軽視して病院に行かないと、今より酷くなります。
引きこもりの人は外を歩けない人もいるので、一緒に行ってあげてほしいと思います。
引きこもりの原因が精神疾患などの病気だと気づいたら、それを治すために精神科や心療内科へ通うことが社会復帰への一番の近道かもしれません。
引きこもりの子供に居場所を作る
子供が自分の部屋からなかなか出てこなかったり、昼夜逆転して生活リズムがメチャクチャだったりすると両親は不安になってくると思いますし、時にはイライラして何としてでも今すぐ部屋から連れ出し、生活リズムを整えさせたいと思うはずです。
昼夜逆転になってしまう一つの原因として、「家族と顔を合わせたくない、合わせられない」というのもあると思います。
しかし、「自分がこうしてほしい」と思っていることを子供にさせるために怒ったり無理やり外に連れ出すことは逆効果だと思います。
もちろんこれは逆もしかりで、引きこもりの子供が両親に何かしてほしいことがあるからといって、暴力や不機嫌な態度などで示すのも逆効果です。
家族と上手くやっていけないのに、社会で上手くやっていけるとは到底思えません。
なので、正直難しいかもしれませんが、子供がなかなか部屋から出てこなくても生活リズムがバラバラでも信じてほしいと思います。
落ち着ける部屋があり、家族が一緒に食事できる場所があり、落ち着いて寝れるベッドがある。
家族と顔を合わせれば挨拶をし、会話をしてくれる。
子供がそんな安心して過ごせる最低限の空間を作ることで、最低限の土台はできるんじゃないかなと思います。
親は引きこもりの子供を家から追い出すべきか?【放置?一人暮らし?】

引きこもりになった原因を考えずに家から追い出したり、無理やり外に連れ出したりしたところで根本的な解決には繋がりません。
あと、引きこもりに「出ていけ」は禁句かもしれないです。
唯一の味方であるはずの親にさえ見放されたら、さらに人間不信に陥ってしまうと思います。
引きこもりは放置するべきか?

何もしないで放置するべきかと言ったら、これも結構まずいと思います。
上記の方でも述べたように、過剰に何かしてあげることは本人のためになりませんが、放っておくこともまた悪化していく原因になります。
話を聞く、日常生活を一緒に普通に過ごすなどの当たり前のことを毎日積み重ねてほしいです。
引きこもりは無理やり外に連れ出すべきか?

僕は12歳の頃からはっきりと社会不安障害(対人恐怖症)という病気の症状を自覚し始め、それからというもの、本当に引きこもりたいほど辛かったです。
しかし、中学高校大学と、休む日はちょこちょこあったものの、ほとんど毎日通い続けました。
その結果、症状が良くなったかというと、悪化してしまったというのが正直なところです。
僕は社会不安障害という病気で引きこもっているので、社会不安障害で例えさせて頂きます。
社会不安障害というのは、あがり症や人見知りなどと勘違いされやすいのですが、それぞれ抱える症状も緊張の度合いも異なります。
あがり症や人見知りというのは、苦手な場面を何度か繰り返せば少しずつ慣れてきたり、人と会う回数を増やせば少しずつ話せるようになったり仲良くなったりすることができます。
一方で社会不安障害の人は、対人関係全般において、恐怖を感じるシチュエーションを何度繰り返しても慣れるどころか恐怖感が増していき、だんだんと人を避けないと生きていけなくなってしまいます。
なので、毎日外に出たり、人と会うことを繰り返すことでだんだんと慣れていく人であれば積極的に外に連れ出すべきだと思いますが、そうでない場合には本人の意思を確認しながら少しずつ外に慣れていく方法をとっていくしかないと思います。
僕のように社会不安障害の場合は、薬の力も借りたり精神療法を受けながら外に出る練習をしていった方がいいです。
引きこもりの原因の一つである社会不安障害(対人恐怖症)については、以下の記事で詳しく説明しています。

引きこもりの子供を一人暮らしさせるべき?

僕は実際に6年間一人暮らしをしていましたが、正直言っておすすめできません。
社会不安障害などの精神疾患になると人と接する機会が少なくなり、余計引きこもりになるし、久々に親と会った時にすごく怖く感じてしまいます。
一人暮らしをして引きこもりや精神疾患が良くなるかと言ったら逆で、実家で家族の協力を得ながら暮らすことの方がとても有効だと思っています。
23歳くらいまで一人暮らしをしていましたが、その時よりも気持ちはすごく楽になりましたし、家族とのコミュニケーションも上手く取れるようになってきています。
引きこもりの子供にお金(お小遣い)は渡すべきか?

1日3食ごはんを食べさせて水道光熱費もかかって雑貨代もかかって生活費だけでも大変だと思うので、基本的に渡す必要はないと思います。
自分も引きこもりニートの立場ですが、お小遣いとか貰うのはさすがに気が引けます。
僕の場合は、夜ごはん以外は自腹であることが多いです。(障害年金をもらっているので)
でも、外に慣れるために本人が外出したいと言った時などは交通費や最低限何か買うお金ぐらいはあげてもいいと思います。
ただ先ほども述べた通り、引きこもりの原因が精神疾患である場合は障害年金を受け取ることができる可能性が高いので、まずは心療内科に通って障害年金の申請をすることをおすすめします。

引きこもりの子供が外に出るきっかけはどうやって作る?【最後に】
一番は、本人が出たいと思った時に外に出て、帰りたいと思ったときに帰るのが理想ですが…。
相当重症の場合には、薬の力を借りるのがいいです。
こればっかりは家族のサポートも無いとなかなか難しいかなというところです。
現在引きこもっている方もそうだと思いますが、社会不安障害患者は他人に見られながら外を歩いたり人がいる場所で何かをすることがなかなかできません。
社会生活ではそれが当たり前ですが、社会不安障害だとそれが非常に難しいものです。
今のところ学校や会社に普通に通っている人でも僕みたいに無理して通い続けている人は結構危険だと思うので、早めに家族に相談し、病院に行ってほしいと思います。
引きこもりは人生詰みでも人生終わりでもないので、焦る必要はないと思います。
焦って中途半端な状態で社会復帰し、悪化してしまうことの方が怖いです。
人にはそれぞれペースがありますし、人それぞれ歩む人生も違うので、焦らず少しずつ改善していくしかないかなと思っています。